『それでもボクはやってない』あらすじ・キャストからのおすすめ度
映画『それでもボクはやってない』は、痴漢冤罪をテーマにした映画です。今では誰もがいつ自分の身に降りかかるか分からないと思っている痴漢冤罪を世に広く知らしめた映画ではないでしょうか。
ストーリーは痴漢容疑をかけられた加瀬亮が無実を証明するために自分の友人や弁護士、市民団体と一緒に自信の無実を証明するために奔走します。裁判というのは検察側が100%有罪を証明できなければ無罪になると理屈では理解できますが、痴漢冤罪の場合は、被害者の証言が大きな力を持ち、無実を証明するには、自らの手で「痴漢をすることが出来ない証明」が必要だと感じとても怖いことだと感じました。
ただ、この映画の本当の面白さは、主人公が本当に無実なのか分からなくなってくるという部分だと思います。最初は主人公がやってもいない痴漢容疑をかけられてるのだと思いながら見ますが、裁判が始まってからは、確かに無実の可能性はあるが、100%無実かと問われたら、必ずしも100%とは言えないので、自分の中に主人公に対して疑惑の感情も湧き出てきます。
実際の裁判はこうなのだと、傍聴人の気持ちで見ることが出来る映画です。
映画「それでもボクはやってない」の作品情報・キャスト
題名:それでもボクはやってない(2007年)
監督:周防正行
脚本:周防正行
音楽:周防義和
キャスト: 加瀬亮, 瀬戸朝香, 山本耕史, もたいまさこ, 役所広司
映画「それでもボクはやってない」あらすじ
主人公の金子徹平はどこにでもある日常の通勤電車で、突然女子中学生に痴漢の容疑をかけられる。当の本人は痴漢はしていないと主張し、当初はきちんと否定すれば大丈夫と考え、示談の提案も拒否する。すると警察に逮捕され拘留生活が始まります。
日本の裁判で無罪を勝ち取るのは非常にハードルが高いということを理解したうえで、主人公はあくまで裁判で無実を証明するとして法廷で争う道を選択する。
法廷では多くの協力者に恵まれ、当日の痴漢現場での疑問点、矛盾点を一つ一つ裁判で証明していく。裁判官が異動で変更になり、最初の裁判官よりも主人公に対して疑いの目を持ってる雰囲気の裁判官になる中、更に多くの証拠や証言者を探し出し、チームといて主人公の無罪を勝ち取ろうとする。
しかし、主人公が痴漢行為を行ったとするには多くの疑問が残る中、判決では有罪判決が言い渡される。その後、主人公は控訴を決意しする。
映画「それでもボクはやってない」おすすめ度 ★★★★★
「Shall we ダンス?」から10年、周防正行監督が「どうしても作りたかった」と言った渾身の力作。2002年東京高裁で逆転無罪判決がでた痴漢冤罪事件に関心を持ち、恐ろしく時間をかけ取材と調査をし、日本の刑事裁判や人質司法に疑問を投げた社会派作品として国内だけではなく海外からも高く評価された映画です。
この映画のすごさは単に痴漢冤罪をテーマとしているのではなく、痴漢冤罪を通して日本の刑事裁判の信じられない実態を観る者に突きつけたことであるように思います。正直後味悪いですが、おすすめの1本です。深いです。観終わった後考えさせられます。
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映画賞受賞歴/それでもボクはやってない
第62回毎日映画コンクール/それでもボクはやってない
- 日本映画大賞
- 監督賞:周防正行
第50回ブルーリボン賞/それでもボクはやってない
- 監督賞:周防正行
- 主演男優賞:加瀬亮
第31回日本アカデミー賞/それでもボクはやってない
- 優秀作品賞
- 優秀監督賞:周防正行
- 優秀脚本賞:周防正行
- 優秀主演男優賞:加瀬亮
- 最優秀助演女優賞:もたいまさこ
第32回報知映画賞/それでもボクはやってない
- 作品賞
- 主演男優賞:加瀬亮
第20回日刊スポーツ映画大賞/それでもボクはやってない
- 作品賞
- 監督賞:周防正行
第17回東京スポーツ映画大賞/それでもボクはやってない
- 監督賞:周防正行
- 助演男優賞:正名僕蔵
第81回(2007年)キネマ旬報ベストテン/それでもボクはやってない
- 第1位