『たそがれ清兵衛』のあらすじ・キャストからのおすすめ度
元になっているのは藤沢周平による3つの剣豪小説ですが、それぞれの短編のエピソードを上手く取り込んでいて惹き込まれていきます。肉体的な強さをひけらかすことなくストイックな生きざまを貫き通す主人公の清兵衛の役には、真田広之のイメージがぴったりとはまっていました。
剣に生きる侍としての姿ばかりではなく、家庭内でのごく普通のお父さんとしての振る舞いも微笑ましかったです。自由気ままに生きる町娘に扮している宮沢りえや、丹波哲郎が演じている嫌味たらしい親戚の叔父さんのキャラクターにも味わい深いものがありました。
映画前半での静かなストーリー展開から一変して、クライマックスでの時代劇の王道とも言える宿命の対決がみどころのポイントです。若き日にアクション俳優として活躍していた真田広之と、現在でも世界的なダンサーとして有名な田中泯の鍛え上げられた肉体が迫力満点でした。お互いへの敬意を忘れることなく、それぞれの美学をぶつけ合う決闘シーンには胸を打たれる作品です。
邦画「たそがれ清兵衛」作品情報・キャスト
監督:山田洋次
脚本:山田洋次,朝間義隆
原作:藤沢周平
主題歌:井上陽水「決められたリズム」
キャスト:真田広之, 宮沢りえ, 小林稔侍
「たそがれ清兵衛」あらすじ
江戸時代の末期日本海を臨む庄内地方で、井口清兵衛は下級武士として海坂藩に勤めていました。宵の刻を告げる太鼓がなった途端にそそくさと帰宅準備をすることから、仲間内からは「たそがれ清兵衛」などといった陰口を叩かれています。お城での務めをそつなくこなした後には同僚たちと酒を飲むこともなく、家庭内での畑仕事や内職に打ち込んで質素な性格を送っていました。愛する妻には数年前に先立たれましたが、残された娘の成長していく姿を優しく見守っています。
ある日偶然にも親友の飯沼倫之丞の妹でもあり清兵衛にとっては幼馴染でもある朋江を助けたことがきっかけになって、隠していた剣の腕前を御上に目を付けられてしまいました。清兵衛自身は家族との平穏な暮らしを望んでいながらも、海坂藩内で発生した後継者争いへと巻き込まれていきます。遂には上意討ちの命が下り、一刀流の達人である余吾善右衛門との決闘へと向かっていくことになります。
邦画「たそがれ清兵衛」おすすめ度 ★★★
米国アカデミー賞の外国語映画賞にもノミネートされた作品。素朴な映画ですけど感動させられます。真田広之演じる主人公清兵衛って女性が憧れる男性のひとつのモデルのように思います。本当に強い男は強さをひけらかさないし、細やかで豊かな愛情をもっているものよね、やっぱり・・・なんて思うのはわたくしだけでしょうか。
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映画賞受賞歴/たそがれ清兵衛
第26回日本アカデミー賞 /たそがれ清兵衛
- 最優秀作品賞
- 最優秀監督賞:山田洋次
- 最優秀脚本賞:山田洋次,朝間義隆
- 最優秀主演男優賞:真田広之
- 最優秀主演女優賞:宮沢りえ
- 最優秀助演男優賞:田中泯
- 優秀助演男優賞:小林稔侍
- 優秀主演女優賞:岸惠子
第45回ブルーリボン賞 /たそがれ清兵衛
- 作品賞
- 助演女優賞:宮沢りえ
第57回毎日映画コンクール/たそがれ清兵衛
- 日本映画大賞
- 男優主演賞:真田広之
- 女優助演賞:宮沢りえ
第27回報知映画賞/たそがれ清兵衛
- 監督賞:山田洋次
- 主演女優賞:宮沢りえ
第15回日刊スポーツ映画大賞/たそがれ清兵衛
- 作品賞
- 監督賞:山田洋次
- 主演男優賞:真田広之
- 助演女優賞:宮沢りえ
第76回(2002年)キネマ旬報ベストテン/たそがれ清兵衛
- 第1位