邦画「容疑者Xの献身」の原作とは?
「容疑者Xの献身」には元ネタとなる原作がある。それが東野圭吾原作の短編小説集「探偵ガリレオ」。
その「探偵ガリレオ」では、主人公・湯川学と大学時代の親友で警視庁捜査一課・草薙刑事が主軸となって物語が進んでいる。草薙刑事が警察では手に負えない難事件を湯川のもとに持ち込み、物理学者らしい実験などを行って解決していくパターンだ。
ちなみに、この「探偵ガリレオシリーズ」は、160万部超えの大ヒット作品となっている。
そして、「探偵ガリレオ」を原作にして、映画「容疑者Xの献身」と月9ドラマ「ガリレオ」が製作されている。ドラマ「ガリレオ」には、2007年から放送の第1シーズンと2013年放送の第2シーズンがある。
第1シーズンは、「第55回ザテレビジョンテレビドラマアカデミー賞」の最優秀作品賞、主演男優賞、助演女優賞、脚本賞、監督賞、ドラマソング賞の計6部門の受賞を達成している。第2シーズンでは、「東京アウォード2013」で連続ドラマ優秀賞、「ソウル国際ドラマ賞2014」で特別賞を受賞するなど、国外からの評価も高い。
また、第1シーズンには、草薙の後輩女性刑事の内海(柴咲コウ)、2013年の第2シーズンでは岸谷(吉高由里子)が、ヒロイン役として登場。ただし、内海と岸谷刑事はドラマ用に設定された刑事である。作者の東野圭吾は、ドラマに合わせる形で書籍版「探偵ガリレオシリーズ」の後期から内海刑事を登場させている。岸谷刑事は容疑者Xの献身の原作本、及び映画には出ていない。
「容疑者Xの献身」の主要人物、湯川の特徴は?
主人公・湯川学は天才物理学者で帝都大学准教授の肩書を持つ。何事にも論理的な思考で対処し、紳士的な言動・イケメン・長身と非の打ちどころがない人物である。しかし、彼には子供が苦手という唯一の弱点がある。これは、子供には論理的な話が通じないという理由によるもので、近寄られるとじんましんが出るぐらい苦手だと言っている。完璧に見える湯川の弱点が子供という設定が、人間臭く親しみを覚える。
湯川は「全ての現象には理由がある」が信条で、幽霊やお化け、超常現象など人間の心理を伴うものは否定している。
基本的に草薙刑事が持ち込んでくる事件には冷たくあしらって応じないことが多い。しかし、興味が持った事件に対しては「実に面白い」「実に興味深い」とつぶやき、捜査に積極的に協力している。このつぶやきは、名セリフとして流行語にもなった。
「容疑者Xの献身」の映画に登場する湯川の注目ポイント
天才的頭脳ゆえに、理屈っぽく頑固な一面があり変人扱いされることがある。草薙刑事を含む捜査一課の面々から「ガリレオ」というニックネームも付けられてしまった。
「容疑者Xの献身」では、石神が犯した罪の重さと友情の間で揺れ動き苦悩する姿が描かれており、意外な一面を観ることができる。
イケメン・長身・クールな湯川役は、俳優・福山雅治のイメージにピッタリ。まさに、はまり役といって良いだろう。