ジャンル分け不可能な新感覚Netflixオリジナル「ザ・ゲーム ~赤裸々な宴~」
Netflixオリジナル映画「ザ・ゲーム ~赤裸々な宴~」は簡単にジャンル分けして語ることが不可能な、新感覚の斬新なストーリーが最大の魅力です。
観客を異様な興奮と不安感の中に放り込む展開は、ぞわっと鳥肌が立ちながらもさらなるパニックを待ち望んでしまうような、不思議な見ごたえを持っています。
センセーショナルで刺激の強いエピソードも多い作品ですが、変わり種のブラックコメディやサスペンス、ホラーを味わいたい方にとっては、必見の怪作です。
この記事のもくじ
Netflixオリジナル「ザ・ゲーム ~赤裸々な宴~」映画概要
題名:ザ・ゲーム ~赤裸々な宴~(2018年、フランス・ベルギー)
原題:Le jeu/Nothing to Hide/The Game
監督:フレッド・カヴィエ
キャスト:ベレニス・ベジョ、ステファン・ドゥ・グルート、スザンヌ・クレマン、ロシュディ・ゼム、ヴァンサン・エルバズ
「ザ・ゲーム ~赤裸々な宴~」あらすじ
皆既月食で世間が盛り上がっている夜、ヴァンサン(ステファン・ドゥ・グルート)とマリー(ベレニス・ベジョ)の夫婦は、昔からの友人たちをパーティーに招待する。
昔からの男友達とそれぞれの妻、独身のベン(グレゴリー・ガドゥボワ)を含めて計7人が集まるが、食事が進んで会話が盛り上がる中、ひょんなことから「全員がスマートフォンをテーブルに置き、着信やメールの通知内容を隠さず皆に公開する」という赤裸々なゲームが始まってしまう。
最初はお互いのちょっとした秘密を知ったり、誰かがイタズラを仕掛けたりと楽しんでいた彼らだが、次第に夫婦間でも秘密にしていた重大事実が露わになっていき、楽しいはずのパーティーは修羅場と化していくのだった。
コメディ?サスペンス?「ザ・ゲーム」のジャンル分け不能のストーリー
「ザ・ゲーム ~赤裸々な宴~」は、映画としてのジャンル分けがとても難しい作品でしょう。ストーリーの中心となる「ゲーム」は、なんとも言えない異様な事態を生み出します。
公開されるのはあくまで互いのスマートフォンの「着信・受信」だけ。具体的に誰かが傷つくわけでも、命に係わる何かが起きるわけでもありません。それなのに、事態は次第に、参加者たちの人生を破滅させかねない状況へと進んでいきます。
そこには「もうやめて!」と叫びたくなるような残酷な展開もあれば、不謹慎だと分かっていながら思わず吹き出すような展開もあり、シリアスなサスペンスのようにも、ブラックなコメディのようにも思えてしまいます。
ヒヤヒヤしながらもなぜか目が離せない展開
単純にジャンルをつけられない独特すぎる作風の「ザ・ゲーム ~赤裸々な宴~」ですが、そこには「心臓に悪いからもう見たくない!」と思ってしまう危うさと、怖いもの見たさでついつい集中してしまう中毒性があります。
その感覚は、知り合いのショッキングな秘密を共通の友人から聞いてしまったような、怖いながらも「それでそれで?」と続きを求めてしまうような好奇心に近いのではないでしょうか。
このなんとも言えない人間の感情をくすぐってくるからこそ、「ザ・ゲーム ~赤裸々な宴~」はこれほどまでに観客を引き込む謎の魅力を持っているのかもしれません。