遺伝子組み換え動物の闇をNetflixカンヌ映画祭初出典作「オクジャ」から読み取る
スーパーピッグという大きな動物と女の子が出てくる、一見、明るいファンタジー映画かと思ってしまいますが、実は「オクジャ」はそんな映画ではありませんでした。
映画を観終わった後に怖さが残ってしまう映画でもありました。今回はそんな「オクジャ」の内容を見ていきたいと思います。
「オクジャ」って何?
「オクジャ」とななんでしょうか?
「オクジャ」は韓国で少女ミジャがおじいちゃんと共に育てているスーパーピッグです。スーパーピッグはアメリカの企業ミランドがチリで見つけたという、新種の豚でした。
その豚は環境に優しい豚で、さらに食べると美味しいとミランダ社は発表しました。
ミジャはそのスーパーピッグを育てており、「オクジャ」という名前をつけたのでした。自分のペットのようにミジャはオクジャを可愛がっていましたが、オクジャはニューヨークに連れていかれたのでした。
さらにチリで見つけたというミランダ社の説明は嘘でした。実は遺伝子組み換えによって作り出した動物だったのです。最初から食用として人間によって作り出された豚だったのです。
しかし、それを言ってしまうと避難を浴びてしまうことからミランダ社は嘘をついていたのです。
食料ベンダー、ミランダ社の本当の姿
スーパーピッグについて嘘をついていたミランダ社の本当の姿を暴こうとしたのが、動物保護団体でした。
彼らはオクジャにビデオを仕込み、ミランダ社で何が行われているのかという実態を録画します。まず彼らはスーパーピッグ同士を無理やり交配させます。
そして彼らはオクジャの肉の具合を調べるために、オクジャの各部位に注射針のような物を刺して、肉を少しずつ取り出し、味を確認したのです。
しかも最終的には全てのスーパーピッグを殺して、ソーセージに加工して売り出そうとしていたのです。
企業の利益と倫理
この映画を見ていると、果たしてスーパーなどに並んでいる食品の表示は本当に正しい表示かということを考えてしまいました。
企業が利益だけを追求すれば、「オクジャ」の映画中で起こっていたことは無いとは言えません。
そう思うと映画を見終わった後、怖さを感じました。そして無知は思考の放棄だと思います。
嘘をつく企業がいちばん悪いのですが、消費者も鵜呑みにするのではなく、自分の目で確かめることができることは確かめたほうがいいなと思いました。
この先、何年も経って食料不足が生まれれば、「オクジャ」の現実がおきてしまうかもしれません。そんな未来に警告の意味もある映画だなと思いました。